アプリ原案者からのコメント

算数でつまずきを感じている子どもたちの中には、「数量感覚が身についていない」ことが大きな原因になっている子がたくさんいます。「35」という数字をみたときに、「十が3こと一が5こ集まった数」という数量がイメージできないのです。機械的な計算練習や、指を使った「数え式」の解き方ばかり練習してしまっている子ど もたちは、量のイメージがないまま、答えの求め方だけを身に着けてしまい、高学年 になった時に取り返しのつかない大きなつまずきに出会うことになってしまいます。
  そういう子どもたちを作らないためには、タイルを使った、「数」と「量」のイメージを結びつける指導がとても大切です。中でも、愛知県の村上希代子さんが開発された村上タイルは、数量感覚が育ちにくい子どもたちにもわかりやすい工夫がされた、とて も素晴らしい教具です。 (村上タイルについて詳しくは僕のブログなんとなくわかる授業研究所-村上タイル-を参照)
タイルは、直接手でさわって操作する活動がとても大切です。タイルを実際に触りながら、「十大きくなる」とか「十が4 一が3 集まった数はいくつ?」などのイメージを育みましょう。それらに慣れてきたら、より豊かに数量をイメージする練習として、この「ウェブ版村上タイル」を使ってみてください。くり上がりやくり下がりのイメージも、簡単に表示することができます。タイルを準備するのは時間や手間がかかるので、どうしても省略してしまいがちですが、このウェブ版村上タイルなら、準備いらずで、いつでも手軽に数量のイメージを確認することができるのです。

坪郷正徳 小学校教員(大阪) 仮説実験授業研究会会員


※本アプリを制作するにあたり、多くの先行研究を参考にしています→【参考にした先行研究】

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