2020/01/06
アプリ原案者からのコメント
「いくら教えても計算に指を使う」
「毎日泣きながら算数の宿題に取んでいる」
「算数なんて大嫌い」
そんな子どもたちに出会うたび「なんとかしたい」と思ってきました。そうして教え方や教材を工夫することで、「わかった!」「楽しい!」と目を輝かせるこどもたちにたくさん出会うことができました。
今回、僕がこれまで水道方式を参考に開発してきた教材の中でも特に好評だったものが、デジタル教材としてパワーアップし生まれ変わることができました。作成していただいた竹島研究室のみなさんと先行研究を重ねて来られた先輩方に感謝の気持ちでいっぱいです。
子どもたちはみんな「学ぶこと」「成長すること」が大好きです。ゆっくり学ぶ子どもたちとの学習を楽しいものに作り変えることができたら、教育をとりまく景色は全く違ったものになるにちがいありません。ここで紹介している教材がたくさんの方に活用していただけることを、そして、子どもたちの笑顔につながることを期待しています。
坪郷正徳 小学校教員(大阪) 仮説実験授業研究会会員 ブログ「NPO法人なんとなくわかる授業研究所」でも様々な教材、実践を紹介しています。
教材アプリ製作チームからのコメント
「算数教材を作っている先生に、HTML5+JavaScriptを教えて下さい。」と、大阪の知り合いの先生からメールを頂いたのが坪郷先生と知り合ったきっかけです。そのやり取りの中で、研究室の学生(児玉君)が研究の片手間に「村上タイル」を作ったのが、教材開発のスタートです。それが2016年です。学生と一緒に坪郷先生に会いに大阪に行きました。坪郷先生の教育への熱い思いを知り、継続してアプリ開発することにしました。ということで、代々の研究室の学生により、坪郷先生とWeb会議システムで打合せを行いながら教材アプリを作り続けています。
アプリを製作した学生は、自分が製作したアプリで他者に貢献できたということが経験できています。良い教育環境です。
ここで紹介している教材は、坪郷先生の熱い思いと学生の努力でできています。是非、子供たちの学習支援にご利用頂けると嬉しいです。ただ、学生が作ったアプリですので、不十分なところやバグ等もあるかと思います。要望等がありましたら、私までお知らせください。ご利用頂いての感想等もお待ちしております。
竹島久志 仙台高等専門学校 教授 ※令和6年3月末で退職しました。
参考にした先行研究
この教材は、多くの先行研究を参考にしています。感謝と敬意を込めて紹介します。
◆「計算を型わけする」「タイルを使う」「数量を大切にする(量の理論)」などは、遠山啓氏(1909-1979)が提唱した水道方式や数学教育協議会(http://ami.to/)の研究成果です。水道方式とは、1958年頃に数学者の遠山啓と銀林浩が中心となって始まった算数の教育方法であり、海外でも「SUIDO・METHOD」などと呼ばれるなど国際的にも認知されています。
◆板倉聖宣氏が代表を務める仮説実験授業研究会における「算数の研究」からも多くのことを学びました。
- ●「筆算での表現方法」で特に「図でのタイルの置き方」は、荒井公毅氏(東京都:仮説実験授業研究会)の『たしざん・ひきざんプリント集』(上・下巻 1997年 国土社)に載っているアイディアを使わせて頂きました。この本は何回も読み、様々なところで影響を受けています。
荒井氏はこの本で以下のように書かれています。- * 1桁+1桁,1桁-1桁の計算でタイルを筆算で表す,というのは,この本がはじめてです。
- * くり下がりのある計算で「ひく数」をタイルで表すというのも他の本にはみられない特徴の一つです。
- ●「タイルを2色に色分けする」「補数を見えるようにする」というのは村上希代子氏(愛知県:仮説実験授業研究会)の 研究成果です。詳しくは『たのしい授業』No408(仮説社2013.6)に「村上タイル」として紹介されています。
- ●「タイルの変化をアニメーション化する」「効果音などもつけてゲーム化する」のは、 西岡明信氏(兵庫県:仮説実験授業研究会)の実践を参考にしています。
推奨環境
●「Google Chrome」か「Safari」で開いてください。正しく表示されない時は、ブラウザソフトを最新版に更新してみてください。
●「プライベートモード」「シークレットモード」でも再生されませんので注意してください。
● 使用する端末により多少のズレや体裁の崩れが見られる可能性がありますのでご了承ください。
お問い合わせ先
ご不明な点、ご意見がございましたら以下連絡先までご連絡をお願いいたします。
htakeshima2000@gmail.com (竹島)