アプリ原案者からの説明

くり上がりやくり下がりの計算でつまづく子は多いです。それもそのハズ。普通小学校では、くり上がりやくり下がりを「よこ式」「補数を使う考え方」で教えられます。しかし、この「よこ式」「補数を使う考え方」は、計算がある程度得意な子どもたちに向いた教え方で、ゆっくり学ぶタイプの子どもたちには非常に難しいのです。ゆっくり学ぶ子どもたちにはもっとおすすめの教え方があります。それは「たて式(筆算)」と「五二進法」です。
  「たて式」で書くことによって「位を移動する」というイメージをもちやすくなります。くり上がり やくり下がりには、位のイメージをもつことが決定的に大切なのです。
  また、くり上がりには「五二進法」がオススメです。「五二進法」は「5と5で10をつくる」という計算方法で、10へのくり上がりをイメージする際に一番シンプルでわかりやすい方法です。「五二進法」はとても優れた教え方なのですが、全ての計算をカバーすることができないので、敬遠されることがあります。(例えば「9+3」はくり上がりの計算ですが、「五二進法」では教えられません)しかし、くり上がりのイメージ作りにはとても大きな力を発揮しますので、ぜひ活用してほしいと思います。
「けいさんモンスター(くりあがり)」では、最初「五二進法」でくり上がりを教えます。そして、徐々に「10の補数を使うやり方」を教え、最終的には、子どもたちが「五二進法」か「補数を使う考え方」かを選べるようになっています。「五二進法」と「補数を使う考え方」の良い所をどちらも取り入れた、全く新しい教材なのです。

坪郷正徳 小学校教員(大阪) 仮説実験授業研究会会員


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