研究紹介 INTRODUCTION

HTML5によるスイッチ教材ソフト開発

研究背景

知的障害を併せ有する重度肢体不自由児の学習活動のひとつとして、パソコンを少数のスイッチで操作する学習活動(スイッチ活動)が特別支援学校等で実施されています。近年、タブレット端末の普及に伴い、パソコンに加えてタブレット端末でスイッチ活動をしたいという要望も増えています。しかし、パソコンで利用可能なスイッチ教材ソフトはAdobe Flashで作られたソフトが多く、タブレット端末では動作しない場合が多いです。タブレット端末用のアプリケーションも数多く開発されてきていますが、パソコンでそのアプリケーションを利用することは難しいです。そこで、竹島研究室ではパソコン・タブレット端末どちらでも動作可能なスイッチ教材ソフトに関する研究を進めています。

HTML5とJavaScriptを使ったスイッチ教材ソフト制作

パソコン・タブレット端末どちらでも動作可能なスイッチ教材ソフトを開発するため、HTML5に着目しました。HTML5はWebブラウザ上で動作するため、パソコン・タブレット端末どちらからでも利用することが出来ます。
スイッチ教材ソフト一覧にこれまでに制作したスイッチ教材ソフトを公開しています。スイッチ教材ソフト制作にはenchant.jsというHTML5+JavaScriptフレームワークを利用しています。enchant.jsを利用することでプログラミングが容易になります。

スイッチ教材ソフト制作プラットフォームの開発

スイッチ教材ソフトは、対象の児童生徒に合わせたカスタマイズが必要です。しかし、HTML5とJavaScriptを使ったスイッチ教材ソフト制作はプログラミングの知識や技術が必要になるため、制作が容易ではありません。そこで、Webブラウザ上でプログラミングの知識がなくともスイッチ教材ソフトを制作、または、カスタマイズできる「スイッチ教材ソフト開発プラットフォーム」について研究しています。

e-Learningシステムの開発

スイッチ教材ソフトをより有効に活用するためには、児童生徒のソフトの利用記録(学習記録)、スイッチ操作能力測定等の機能追加が必要です。そこで、これらの機能等を実現できる「スイッチ教材ソフト用の学習管理システム」について研究しています。