棒スイッチで鳴らす呼び鈴が家庭で有益だった進行性ミオクローヌスてんかんの一例

国立病院機構 宮城病院 リハビリ科 ○齋藤 佐、佐藤和彦、高橋信雄

発表スライド(写真中の本人および家族の許可を得ています.)

【背景】ナースコール=呼び鈴は肢体不自由が重い人と介護者にとって命綱・精神の支えである(畠山卓朗他1997).しかし、特殊スイッチによる呼び鈴の給付は、意思伝達装置が使える場合に限られることがある(重度障害者用意思伝達装置導入ガイドラインH20年).【38歳男性】ミオクローヌスで動作が著しく不器用で緩慢.意思伝達装置が8年前に使用不可,文字盤/テレビリモコンは最近不可.右手でYesを表し,栄養剤をストローで飲み,介助で車イス移乗しトイレを使用.発声/筆談訓練は不調.宮城に支援技術と代替え拡張コミュニケーションを広める会=楽暮(らぼ)プロジェクト http://www.geocities.jp/rabopj/ で自作した棒スイッチは押しやすかった.無線は誤作働したので,ケーブルで廊下の乾電池式ドアベルにつないだ.この呼び鈴は,便意伝達が容易となって,両親に喜ばれた.【結論】肢体不自由が重い人には家庭用呼び鈴を考慮すべきである.その普及に特殊スイッチ等の自作が寄与しよう.

棒スイッチとピンポンチャイム 利用した棒スイッチ(自作)と乾電池式ドアベル